温暖な気候で里山里海の魅力あふれる房総半島。南房総市では、市町村合併での統合などにより多くの廃校が発生しているようだ。しかし、観光資源に恵まれ、東京からの距離も近いこの地域では、その長所を活かした廃校再活用が推進されている。
1873年に創立し1995年3月に閉校となっっている。「学校に代わる地域のコミュニティ施設」として1997年11月に体験型宿泊施設「くすの木」に生まれ変わった。地区の活性化実行委員会と和田町(当時)が主となって、国の辺地対策事業債や県の補助金を活用して校舎を改築した。旧校舎は取り壊されい新築に近いのが残念だが、旧講堂のみ残され多目的室として活用されている。館内には学校の歴史に関した写真や資料が展示されている。
運営は地元の自治会で構成するNPO法人が市から運営委託を受け、運営責任者が常駐しているという。市からの補助金を受けながら、一泊二食で5500円/人という安さは家族連れには魅力的だ。
名前の由来となり、隣接する神社にある大楠は樹齢750年と推定され、千葉県の天然記念物に指定されている。
1952年に長尾中学校として建築され、市町村合併により、1971年に白浜町立長尾小学校・長尾幼稚園がこの校舎に開校する。その後、南房総市立に変わり2011年に閉校、閉園となる。
海から近く背後は緑の丘に囲まれた好ロケーションで、平屋の木造校舎が美しい。
2016年からは、市のコンペで選定された合同会社WOULDが企画運営し、「シラハマ校舎」としてシェアオフィス、ゲストハウス、カフェレストランなどの多目的施設になっている。校庭には㈱良品計画がクラインガルテン風の農園付き小屋を分譲している。またマルシェやワークショップ等のイベントも随時開催され、今後の新しい展開も予想される学校だ。
1872年開校の長い歴史を持ち、小学校、幼稚園、保育所が校庭を囲むように建ち並ぶ。南房総の山間部で自然と緑豊かな環境だ。
2012年に閉校後は、NPO法人「南房総リパブリック」が主体となって「へぐり小へいこう!」プロジェクトを推進中。地域内外の人々で活用する方向で、定期的にマルシェも開催され多くの人が集まっている。